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傷心山陽旅行記

2020年12月4日 (最終更新: 2020年12月5日)

この記事は最終更新から半年以上経過しており、内容が古い可能性があります。

旅行人生広島しまなみ海道瀬戸内今治高松Advent Calendar

この記事は TSG Advent Calendar 2020 4日目の記事です。**今日決まりました。**昨日 (12/3) のカービィさんの記事に「次はhideo54さんです」と書かれて、まるで僕が12/4担当者みたいになってしまったため。

成り行き

「まあそれはいいんで」じゃないが。

TSGといえばコンピュータ…ですが、ネタ出しに時間を取れなかったため、残念ながらコンピュータのことは書けません。そこでネタ帳から取り出してきた、2年前の山陽旅行の話を書きます。

内容決定プロセス

これでいいんか? まあ、前日の記事が乾パンだし、いっか。

というわけで、話はおよそ2年前、2019年3月に遡ります。そう、誰もが平穏な日常を疑わなかった頃―。


2019年3月3日。2度目の入試を終えて5日が経ち、その自信のなさに全く生きた心地がしなかった僕は、明日旅に出ることを決めた。目指すは未踏の大陸、四国である。

旅人には、綿密に計画を立てて行くことを好む者と、さほど何も考えずに行き当たりばったりのノリで行くことを好む者がいる。僕は後者である。

当初の計画

貧乏人の友・青春18きっぷと、試験1週間前に描いて幾度と眺めた、この欲望の塊の絵1枚を手に、4月4日、旅に出た。

1日目: 広島

前日に友達に「明日から旅行するけど、来る?」と聞いたらマジで来たので、2人で電車に乗り、西へ西へと電車を乗り進めた。Go West!

友達が「広島に行ってみたい」と言うので、当初の計画を早速超えて、広島まで向かった。

Go West!

18きっぷでも6時間で大阪から広島まで行けるんだからすげえわ。 静岡も見習った方がいいよ 僕の提案で広島平和記念資料館に、友人の提案で宮島 (厳島) に、それぞれ寄ることにした。

いつか訪れたいと思っていた広島平和記念資料館を訪れ、色々感じてきた。特に貼る写真はないです。

続いて、宮島へ。

ちょうど夕暮れ時に島へと向かうことになり、大変良い風情だった。

ちなみにこのフェリーは、「かつては全国各地にあった国鉄系列の“鉄道連絡船”唯一の生き残り」(文春オンライン) らしく、日本で唯一、青春18きっぷで乗れるフェリーである。

James Cameron に謝ったほうがいい。

奈良以外にも鹿いるんだ。

そうこうしているうちに日が沈み、島は厳かな雰囲気に包まれてゆく。

「日没直後の空と山の青白い境界が最高です」 | hideo54 の Instagram

まだ僅かに白みを残した空を背景に、名物の鳥居が照らされている様子は、めっちゃエモかった。もっといいカメラで撮りたかったな…。

島から戻り、「お好み焼き」をいただく。

行きの電車で「実は宿とか何も考えてないんだよね」と言ったら友人がその場で取ってくれた東横インで、就寝。

2日目: しまなみ海道

そもそもこの旅行計画のメインはしまなみ海道だったのだが、果たして、しまなみ海道はマジで最高だった。このことを伝えるためにこの記事を書いています。

瀬戸内海は700以上の島がある多島海であり、尾道から四国に上陸するにあたっても、6つの島をつなぐ7つの橋を渡る必要がある。それらを繋ぐのが「瀬戸内しまなみ海道」だ。最高すぎん???????? オタクくんこういうの好きでしょ。

瀬戸内しまなみ海道MAP

図はひろしま観光ナビより。こういう図一生見てられる。ちなみに、緑色が広島県、黄緑色が愛媛県である。

そもそも、四国に上陸するための交通手段は、船と飛行機を除けば、3つしかない。 1つは、明石から、淡路島を経由して鳴門に行く道である。この経路はかなり長く、また車しか使えない。 もう1つは、岡山から香川へと行く道である。この経路は比較的短く、唯一電車 (JR) で四国に入れる経路だ。 そして残る1つが、このしまなみ海道である。それぞれの橋が (上2つと比べれば) 小さいので、それぞれ自転車での通行が認められており、また地域を挙げてサイクリングを推している。

瀬戸内しまなみ海道モデルコース (しまなみジャパンより) 各所に18のレンタサイクルターミナルがあり、その何処でも自転車を貸し借りできるのである。天才????????


というわけで、2日目はこのしまなみ海道を堪能する日とした。

ちなみに、上述の友人とは別れ、この日からは1人で行動した。 旅人には、綿密に計画を立てて行くことを好む者と、さほど何も考えずに行き当たりばったりのノリで行くことを好む者がいる。彼は前者であった。 僕の「どんくらい行くかは決めてへんけど、まあ行けるとこまで行く」「途中で体力が尽きたら…それはその時です」という姿勢と対立し、方向性の違いにより解散となってしまった。

尾道港から全島を通り今治に抜ける道は、全長70km. 流石にそこまで漕ぐのは僕は無理そう…ということで、向島と因島は諦め、三原から瀬戸田までの旅客船 (840円; 30分) を使って、生口島から挑むことにした。これで残るはおよそ 42.5km である。

生口島に降り立ったら少々歩いて、瀬戸田町観光事務所で自転車を借りる。 事務所の方はとても優しくフレンドリーな人で、すごく親身に選び方などを教えてくれた。

借りた自転車

今になって一つだけ反省するとすれば、たった500円の差額をケチって電動自転車にしなかったことである。(当時まだ電動自転車を経験したことがなく、その威力に懐疑的であったというのもある。) 島では幾度となく坂を上下することになる。ここで電動自転車を選んでおけば、もっと体力を有効活用できただろう。 無知な僕は体験するまで気づかなかったが、橋は海から余裕を持った高さに建てるものであり、橋を通るには当然その高さまで登る必要がある。坂ばかりである。

多々羅大橋

多々羅大橋を渡って、大三島へ。つまり愛媛県入りだ。

大三島橋を渡って、伯方島へ。この島、小さいから油断していたが、大島と繋がる伯方・大島大橋までの坂がめっちゃキツい。

橋の近くには、船折瀬戸という名所がある。

汗かいて自転車を漕いで、これを眺めるのは、やばい。(語彙力喪失)

さらに島を進んで、伯方の塩ラーメンさんわさんで昼食・「伯方の塩ラーメン」を食べる。博多市に「俺は伯方島で伯方の塩ラーメンを食べたが、お前は?」とマウントを取れるようにするためだけの行動である。 味は… 正直期待したほどではなかったんですがまあ 美味しかったです。

この時点で、時刻は15時を超えてしまっていた。残る体力も多くはなく、この調子で日が暮れるまでに今治に渡れる可能性は高くなかったため、伯方島の木浦港から芸予汽船高速船に乗り今治港へ向かう決断を下した (1,050円 + 自転車運賃580円; 30分)。

こうして、およそ 25 km のサイクリングを終えたのであった。

Apple Watch の Cycling Exercise をつけてサイクリングをすると、こうしてかなり正確にマッピングをしてくれるので、めちゃくちゃやり甲斐が出る。

今治港に到着し、人生初の四国上陸に歓喜したら、自転車を今治市役所に返却し、「しまなみ天然温泉 喜助の湯」へ。ここでは900円で温泉+岩盤浴を24時まで利用できる上、1200円の深夜追加料金を払えば、休憩ゾーンで翌朝10時まで過ごせる (実質宿泊) のである…!

これまでにない充実した運動のあとの2時間の長風呂で、この1日を、そしてこれまでを振り返り、うまく肯定的な感情を温めることができた。

昨月末の入試を終えて以降、どうも自分から感情が抜けてしまったように感じていた。僕は高3の入試で落ちてしまったことをずっと気に病んで鬱々とした1年を送ってきた上に、1年を経た2度目の入試では全力を出せたものの、それでもその感触は、受かったのか落ちたのかわからないような、微妙なものだった。 結果的に受かっていたわけだし、悲しくなるほどの悪い出来ではなかったのだけれど、一言でいうと、どんどん自分が理想から置いていかれることに、厭世的な気分になっていた。僕がいつか止まってしまっても、それでも世界は普通に何食わぬ顔で動き続けるけど、それでは僕はいったい何なんだろう…とか、そんなことを考えていた気がする。 そんな中で、自分の身体を動かしまくったことは、何よりも自分が生きているという心地を与えてくれた。それに、未知の場所を一人で訪れたら素晴らしい景色が待っていたという体験がとても刺激的で、仰々しく言えば、生きていることで得られる幸せを垣間見ることができたのだった。 社会が何だろうと、理想が何だろうと、生きている限り幸せになれるのである。

…なんて考えながら、動かした身体を温泉につけ、上がって美味い肉を食べると……最高

こうして数時間が経つと、徐々に運動のダメージがやってくる。具体的には、膝がガックガクになるほど痛んできた。 僕は身体がすぐ痛む人間なので、旅では湿布を常備している

休憩ゾーン

休憩ゾーンのカプセルボックスで、湿布を貼りながら、就寝。

サイクリングの教訓

色々と初めてだった僕が、今回の経験で学んだこと:

  • しまなみ海道サイクリング、最高!!!!!!!!!!
  • 実は一番最初に痛くなるのはお尻。固いサドルに座り続けるのはすぐ響く。カバーを用意するとかした方がいいかも。
  • 他が痛くなるのはしばらく経ってから。一番ダメージが来るのは膝。
  • 絶対ケチらず電動自転車にした方が良かった。
  • 湿布を持っていると天才になれる。

3日目: 高松

今治を9時に出て、12時に高松に到着。うどん好きとしていつか果たしたかった、香川でうどん三昧。

いっぱい回るのが一般的な楽しみ方らしいが、普段たくさん食べる僕も、3軒で満腹になってしまった。それでも1,000円行かないのがすごいとこ。3軒とも麺の性質が違い、面白かった。

惜しかったのは、有名店は車でしか行けないような山地にあることが多い点。地方だから仕方ない。免許取りたいね…

高松でうどんを楽しんだ後は、宇多津へと引き返し、瀬戸大橋を渡って、倉敷へ。そのまま東へ東へと進み、大阪に帰ったのであった。

本当は高知や徳島をも巡りたかったのだが、流石にお金・体力・時間が問題になってくるため、断念。

結局、こんな感じの旅行となった:

楽しかったーーーー!!!! また行くぞ、しまなみ海道、もっと行くぞ、四国…!


これを TSG Advent Calendar の記事にしてるの、なに? コンピュータな記事も今度書くので許してください…。

明日の TSG Advent Calendar はつばめ先輩がすごい記事を書きます。お楽しみに。

本記事で紹介した香川県が出身のさとす先生は17日に記事を書いてくれます。お楽しみに。